北綾瀬にようこそ①

令和5年5月。この度、井口グループの透析施設と腎泌尿器科外来のクリニックを足立区北綾瀬に開院しました。

井口理事長のインタビューを前後編でお届けします。

快適に送迎透析をできる環境を

 平成18年から亀有の駅前の鞠子(まりこ)ビルで、透析を中心としたクリニックを営んできました。

開院当初は透析患者さんの平均年齢も若く、働き盛りの方も多いので、駅前という立地が患者さんに利便性が高かったのです。

しかし昨今。日本では高齢化が非常に急速に進んでしまって。ご自身の足で通えない患者さんが随分増えてきました。

当院でもバスでの送迎を利用する患者さんが過半数を超えて、60%〜70%になってきました。

そうしますと事態は一変します。

ビルの真ん前に送迎バスを停めて、ビルの中のエレベーターを使って、雑居ビルの中でやる透析医療に限界を感じたのです。

近隣の方にご迷惑をかけます。

雑居ビルなので玄関に屋根がありません。患者さんは雨で濡れる、風に吹かれる、雪だって降ります。

そういう場所でも二日に一回透析に来なくてはいけない。そういう方々を見ていて、「何とかしなければいけない」と長年悩んできました。

そこで、患者さんたちが快適に透析にきてもらえる環境を整えるため、ここ足立区に新しいクリニックを建てたわけです。

透析患者さんの変化

 日本では1年間で、4万人の透析導入患者さんがうまれています。

1年で4万人。これは凄い数です。35年位前は全国で透析患者さんは3万人でした。それが今は37万人にも上ります。

実増毎年1万人ずつ増えています。

4万人透析で入ると3万人が亡くなります。

かつて透析患者さんは10年生きないって言われていました。しかし今は透析の技術が上がって10年どころか30年生きる方もいらっしゃいます。

この数年で変わってきていますのが、透析導入年齢です。

35年前は40歳・50歳くらいの働き盛りの人たちが透析に入っていました。会社で働いていて帰りに17時から透析してもらう、駅前で交通の便のいいところが流行りました。

会社のビルの下や、新宿の西口広場に透析クリニックがありました。

亀有はその流れでできたクリニックです。

ところが透析導入平均年齢の分布が変わってきました。現在では平均で70超えました。

「定年退職して、さぁ老後ゆっくりしようか」と思ったら腎臓悪いよって透析になる。

加えて35年前から透析に入ってきた患者さん達も高齢化。

これが、ご自身で通えなくなる透析患者さんが増えた原因です。

歳とって通えなくなった患者さんたちに、より良い透析環境、通院環境をプレゼンしたくてここを造ったんです。

二つの動線

 新しくオープンした北綾瀬では、外来患者さんと透析患者さんがスムーズに来院できる設計にしました。

先ほどお話しした通り、透析患者さんの多くは送迎でやってきます。

大きなピロティ(2階を屋根とした1階部分にある吹き放しの空間のこと)があるので雨風にさらされずストレートに透析室へ行けます。

同時に外来患者さんもいらっしゃいます。

同じ玄関ですが透析患者さんが、外来患者さんに遠慮せずに進める工夫をしています。

災害に強いクリニックを

 建物の堅牢性や安全性はとりわけ気を遣った点です。

透析患者さんは、透析を待つことができません。2日に1回は必ず透析を受ける必要があります。

荒川区、江戸川区、足立区など。東京都のこちらの地域は昔から水害の多い土地でした。

「今透析室がぐちゃぐちゃになってるから1ヶ月待ってくれ」というわけにはいきません。当クリニックの透析室は2階、3階に設置してあります。また、水害などの緊急時の備えや訓練も実施しています。

パンデミックを経験して

 新型コロナウィルスのパンデミックを経験して、更に設計をブラッシュアップしました。

これからもコロナのような世界的感染症が起こるかもしれません。

感染症との闘いの渦中だからこそ、安全に透析してあげられる様な環境作りが一番大切だと考えています。

当クリニックでは隔離透析の施設を作りました。感染症に罹らない様にという点も重要ですが、感染した方の透析も重要です。感染に強い透析室があるという事は当クリニックの特徴の一つです。

日常的には快適に通える透析施設。

しかし、地震、洪水、疫病など自然災害の時にも頼りになる施設として、いざという時に備えたクリニックになっています。

最期まで楽しく暮らす

 日本人がすごく長生きになった引き換えに、臓器壊すということが起こります。

現状は高齢者に対応する透析施設が必要になってきています。そこに付随した介護施設が必要になってきました。

透析をしながら入れる老人ホームは多くありません。

井口グループでは、介護老人保健施設、介護付有料老人ホーム、そして今度オープンする特別養護老人ホームの3種類の老人ホームを運営しています。

いずれも透析患者さんが楽しく豊かに暮らせるように考えています。

私は腎不全を軸にして医学を学んで実践してきました。

そこは一切ブレずにやってきました。

老後まで、亡くなるまで透析で苦労された方をケアしていくという方に重きをおいているわけです。

透析をしながらも、「最期まで楽しく生きる」「生活に不安がない」環境を作る。

これが当グループの使命だと思っています。

解説した医師

井口 靖浩

役職:理事長 専門分野:腎泌尿器科・血管外科

経歴: 鳥取大学医学部卒、医学博士
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター等での勤務後、2003年医療法人社団自靖会・理事長(現任)、2006年医療法人社団光靖会・理事長(現任)となり現在に至る

専門医資格・指定医資格等:日本泌尿器科学会 指導医・専門医
日本透析医学会 専門医

所属学会等: 日本泌尿器科学会 日本透析医学会 日本移植学会 等


院長挨拶

 心と心の触れ合いを大切に、地域の皆様に信頼されるクリニックを目指しています。 当院では、生活習慣病(糖尿病・高血圧症・高脂血症)の診断、治療、そしてその終末像のひとつである腎不全医療を専門としております。 腎不全医療については、慢性腎不全保存期治療から、シャント作成術などのスムーズかつ的確な透析導入、快適な維持透析を行います。

また「慢性腎臓病」は、高血圧や糖尿病などを含めた生活習慣病の中でも、”最も患者さんが多い 病気”と言われています。

慢性腎臓病は放置すると静かに進行し、最終的には腎臓が機能しなくなり、透析治療に到る恐ろしい病気です。
慢性腎臓病の適切な治療ができるのは腎臓専門医です。 腎臓の機能を保つには専門医と共に、適切な検査や生活習慣を改善して行く必要があります。しかし患者さんの数が増えているにも関わ らず、腎臓専門医は非常に数が少ない現状です。 健康診断で「腎臓の機能が悪い」と指摘された方、不安を覚えた方は当院に一度ご相談くださ い。

地域の皆様に愛され信頼されるクリニックを目指し「心の触れ合いを大切にした医療」を心がけてまいります。 人工透析につきましては長年の経験から患者様それぞれが心静かに穏やかな時間を過ごせるような環境をつくりました。 経験豊かなスタッフと穏やかな安らぎのある環境で大切な透析治療を受けていただきたいと思います。

窪田 研二

役職:井口腎泌尿器科・内科 北綾瀬 院長

専門分野:腎臓内科・一般内科

専門医資格・指定医資格等:

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医

日本腎臓学会認定 腎臓専門医・指導医

日本透析医学会認定 透析専門医・指導医

井口腎泌尿器科・内科 北綾瀬

井口腎泌尿器科・内科 北綾瀬へ
ご相談ください

当施設の6つの特徴

人工透析(血液透析・腹膜透析)

1.無料駐車場あり

敷地内 5台

敷地外 8台

計13台

2.屋根付送迎スペース

通院が困難な方には

無料送迎サービスを

ご用意

3.広々とした院内

明るく広々とした外来

フロアーや清潔で

快適な院内

4.水害対策

2階以上に透析室あり

5.ベッド間隔

1m以上しっかり確保

6.感染対策

個別隔離透析対応

About

当院では、生活習慣病(糖尿病・高血圧症・高脂血症)の診断、治療、そしてその終末像のひとつである腎不全医療を専門としております。

経験豊かなスタッフと穏やかな安らぎのある環境で大切な透析治療を受けていただきたいと思います。お気軽にご相談ください。

井口腎泌尿器科・内科 北綾瀬

〒120-0006
東京都足立区谷中3丁目17番8号

TEL 03-6802-6810

URL https://www.iguchi-jinhinyoki-kitaayase.jp