素晴らしい人生を分かち合う

信条である「自靖自献」とは、「自分を世の中の人々の為に、献ずることを通じて、人々を靖らかにしていくと同じに自分も靖らかになってゆこう」という意味です。

人間への興味関心が原動力

　私は、基本的には「人が好き」なんですね。

人間ほど興味を持てる対象が私にはありませんでした。人間がどういう風に、苦しんだり悩んだり、病気になったり笑顔が出たり。そんな人間を見てる事が何よりも好きなんです。それはおそらく、私が子供時代から好きだった純文学や歴史文学に起因していると思います。

　幼い頃から自分の周りにある人間模様を見てるのが何よりも好きでしたし、その人間に直接触れる仕事をしたいとずっと思っていました。

　その中で、私が何故医学の道を志したかと言いますと、一番きっかけはうちの父が癌になった事です。その治療をしてくれた外科医の先生に直接触れた時に、「人の命を救うというのはこれだけ素晴らしい感動を家族に与えるものだ」という風に感じました。医者になるまでに非常に難しい道を登ってきたと思いますけども、今としてはやりがいのある仕事で満足しております。

地域に根ざした、最先端の医療機関を作りたい

　ここ江戸川区で、2004年から医療・介護福祉サービスを展開して15年以上が経過しました。地域の皆様に愛され、生活の質（QOL）を向上できるお手伝いが出来るような施設づくりを、スタッフと一緒に作り上げてくることができました。私の専門分野は腎臓泌尿器科です。

　地方の国立大学を卒業した後、私が師と尊敬しています太田和夫先生を慕って、東京女子医大に入職をしそこで研鑽を積んできました。
　先生は、日本で初めて「腎臓病を患う患者さん達をトータル的にケアをする」という腎臓病総合医療センターという組織をお作りになりました。

　主に腎臓移植、腎臓を親族間で移植する。現在では他人様の腎臓を頂いて移植をするなど、腎臓を壊した方に対する移植医療という最先端の治療を、その当時からやっていた先生でありました。

同時に腎臓を壊した方、腎臓病に対する治療としまして血液透析、更に腹膜透析という透析医療におきましても、日本のパイオニアとして活躍なさってた先生の元で勉強をさせてもらいました。その後、私は「地域に根差した最先端の医療」を活かした組織を作りたいと考えて、平成16年に、ここ江戸川区東小松川において、腎臓病の治療を中心と出来るようなクリニックを併設した老人医療施設を設立するという事を、国と、東京都から支援も頂き、立ち上げました。

　お陰様で16年ぐらい経ちますけれども順調に職員一同一丸となって、地域の為に、この分野においては中心的な存在として活躍できているかなと思っております。

聞きなれない腎臓のこと、広く伝えたい

　ご存知のように戦後、日本が豊かになりました。

　豊かになったが故の病気も数多く日本では生まれてきました。その中でも「高血圧・糖尿病・高脂血症」三大成人病と言いますけれども、結論的にはその病気全てが腎臓を壊すという所に繋がっていくんですね。この慢性腎臓病が非常に大きな社会問題になっています。一説には戦争をするよりも大きな医療費として国費を使ってしまう事態が予想されます。

　慢性腎臓病、腎臓を壊さない様にしようという様な活動・啓蒙がここ数十年、各国で非常に盛んになりました。透析や移植など、最終的なステージに陥らない様にケアをしていくということも非常に大事なことです。このウェブサイトもその啓蒙活動の一環です。医療、介護、栄養の記事は、実は全て繋がりを持っているのです。